NAND型RSフリップフロップとは?#
NANDゲートを2つたすきがけすることで構成される論理回路
- デジタル回路における基本的な記憶素子の一つ
- 1ビットの情報(0か1)を記憶し、保持することが可能
- RSフリップフロップの「RS」は、それぞれ**セット(Set)とリセット(Reset)**の頭文字に由来

ja:User:Signed-C - 投稿者が撮影, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1622845による
NAND型RSフリップフロップの特徴#
- 2つの出力(Q と Q̄)をもち、この2つのビットは必ず逆になる。 2つの出力(Q と Q̄)をもち、**S=R=0の禁止状態を除き、**この2つのビットは必ず互いに逆の値になります。
- S=0,R=1の状態にすると出力Qは1にセットされる。(Q=1)
入力Sに「0」、Rに「1」が入力されると、出力Qは「1」にセットされます。
Sが入力されるNANDゲートは、入力に「0」があるため出力(Q)が必ず「1」になります。
その結果、もう一方のNANDゲートの入力は両方とも「1」となり、出力(Q̄)は「0」になります。 - S=1,R=0の状態にすると出力Qは0にリセットされる。(Q=0)
入力Sに「1」、Rに「0」が入力されると、出力Qは「0」にリセットされます。
Rが入力されるNANDゲートの出力(Q̄)が「1」になり、その結果、
もう一方のNANDゲートの出力(Q)が「0」になります。 - 2つの入力が共に1の時が安定状態となる
入力SとRがともに「1」の場合、フリップフロップは直前の出力状態を保持します。
例えば、Qが「1」であれば「1」のまま、Qが「0」であれば「0」のままとなります。
これは、NANDゲートの出力がもう一方の入力に影響を与え合い、安定した状態を維持するためです。
真理値表#
| S | R | Qn+1 | Q̄n+1 | 状態 |
|---|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 1 | 1 | 禁止 |
| 0 | 1 | 1 | 0 | セット |
| 1 | 0 | 0 | 1 | リセット |
| 1 | 1 | Qn | Q̄n | 保持 |
(Qnは現在の状態、Qn+1は次の状態を示します)