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【書評】指示通りができない人たち

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目次

書籍情報
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項目説明
書籍名「指示通り」ができない人たち
著者榎本博明
発行年2024/03/08
出版社株式会社日経BP

購入の経緯
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日々の業務における自身の課題を省みた際、ソフトスキル、特に非認知能力の低さを改善する必要があると感じていました。本書がそのヒントになると考え、購入に至りました。

本書の要点と構成
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本書は、「指示通り」に業務を遂行できない人々を以下の3つのタイプに分類し、それぞれのケースと原因、改善策を解説しています。

  • 認知能力に課題がある人
  • メタ認知能力に課題がある人
  • 非認知能力に課題がある人

改善策の柱として、「読書」「文章の要約」 を通じて読解力を鍛えることが提言されています。また、関連書籍としてダニエル・ゴールドマンの 『EQ こころの知能指数』 も紹介されており、感情的知性の重要性にも触れられています。

このメモでは、本書の中から特に自身が共感した、あるいは興味を引かれたケースを抽出し、その内容と改善策をまとめ、今後の自身の行動計画へと繋げます。

特に印象に残ったケースと考察
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1. 認知能力:パニックに弱い人
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複数のタスクを同時に振られると混乱してしまうケースです。本書では、これはワーキングメモリの容量が少ないことが一因であると解説されています。

【改善策】 タスクの優先順位を都度明確にし、一つの作業に集中する環境を意識的に作ることが有効です。

2. メタ認知能力:同じミスを繰り返す人
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過去の指摘を忘れてしまい、同様の失敗を繰り返すケースです。これは、単なる記憶力の問題だけでなく、自身の行動を客観視できていないことに起因します。

【改善策】 指摘されたことをその場でメモに取る、一日の終わりに日記などで自身の行動を振り返るなど、内省を習慣化することが重要です。

3. 非認知能力:能力は高いが、対人関係が苦手な人
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業務遂行能力や知識は豊富であるにもかかわらず、顧客との交渉など対人関係に強い不安を感じ、キャリアの機会を逃してしまうケースです。

【改善策】 本書では、この「対人不安」は多くの人が抱える普遍的な感情であると指摘しています。まずはその事実を受け入れ、小さな成功体験を積むことで、徐々に不安を克服していくことが推奨されています。

まとめと今後の行動
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本書で紹介されている様々なケースの根底には、「読解力」「内省する力」「他者と関わる力(EQ)」の不足があると感じました。そして、これらの能力は、日々の意識とトレーニングによって改善可能であると述べられています。

具体的なトレーニング方法として、

  • 読書と要約: 平易な文章からで良いので、内容を要約する習慣をつけることで読解力を養う。
  • 日々の内省: 日記やメモを活用し、自身の行動や感情を客観的に振り返る。
  • コミュニケーション: 他者との対話を通じて、感情的知性(EQ)を高める。

といったアプローチが紹介されていました。

これらの提言を踏まえ、私自身もまずは 「読書メモの作成」「日記による日々の振り返り」 を継続的に実践し、自身の課題改善に繋げていこうと考えています。